JFA最高峰かつJリーグ監督に必須の指導者ライセンス、S級のチームビルディング講義・実技、2018年度の全日程が終了しました。
スポーツ不祥事が続く昨今ですが、それに一石を投じ、スポーツを正しく発展させていきたいと思っています。そのためには、「こうすれば勝てる」「とにかく言うとおりにやれ」「俺の言うことがすべてだ」というような”絶対解”はスポーツには存在しないという認識が大切です。
いくつか選択肢がある中で最も適した解=最適解は存在すると思います。特に戦術選択や技術選択、コンディショニングにおいては最適解が存在します。例えば「こういう相手にはこういう戦術選択が有効だ」「このシーンではドリブルよりもパスの選択が効果的だ」「疲労回復のために試合直後にはこれを摂取したほうがいい」という具合です。
しかし、チームマネジメントや戦術の実行局面に関しては、最適解さえも通用しないことがあります。なぜなら常に状況は変化し、2度と同じことは起こらないため、その都度微調整が求められるからです。そんなとき大切なのが”納得解”を導き出すことです。試合中は常にジレンマの連続です。「うちのチームは前から激しくプレスにいく守備戦術だ、とはいっても足の速い相手がいて背後のスペースが気になる」など、ジレンマがあると人の動きは急激に鈍ります。ジレンマを取り除いてあげること、そしてその都度納得解を見つけ出すことで選手が躍動すると思っています。