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S級コーチ養成講習会 中期レポート②

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今年度のS級中期も無事に終了しました。
前回は実技でしたが、最終回は講義で締めくくりました。その内容の一部をご紹介します。
監督は常に「チームのために」という思いから、全体のバランスを重視し、成長を促すための広い視点で物事を見ると思います。「チームの利益を考える」それが監督の仕事です。しかし、選手の立場ではどうでしょう?
どうしても、チーム全体のことではなく、「自分自身の利益を考える」ものです。「なぜ俺は試合に使ってもらえないのか」「俺のことを理解してくれていない」こんな思いの選手もいるはずです。ましてやプロの世界では、選手にとって自分自身が商品ですから、その価値を高めなければ来シーズンのオファーもありません。いくら監督から説明を受けても、簡単に受け入れられるものではありません。
説明すれば納得を得られるわけではないのです。
多くの監督(上司)は、理屈で説明することに力を入れます。もちろんそれは大切です。ただ、マネジメントに必要なのは、説明する力だけでなく「納得感を与える力」だと思います。選手(部下)も、監督の言っていることは正論だ、と理解はしているのですが、感情として「受け入れられない」ことがほとんどなのです。
いかに納得感を与え、やる気を高めるか?外された選手を不満分子にしないため、感情を扱う繊細な仕事が続きます。25-30名の選手をきっちりマネジメントするためには、1人1人へ「観察と心配り」、人を惹きつける「魅力と言動」が大切だと思います。

#S級 #チームビルディング #マネジメント

S級コーチ養成講習会 中期レポート①

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前回の投稿から間隔が空いてしまいましたが、S級中期のレポートです。
前期は講義形式で進めてきましたが、今回は実技を通してチームを発展させていくイメージをお伝えすることがテーマです。
チームとは、お互いに(良くも悪くも)影響を与え合う宿命の関係である、ということを実感していただき、そのうえで実技を通してチームづくりに欠かせない約束事を積み重ねていきました。
何度か難しい壁にぶつかるシーンがありましたが、そのたびにこちらから1つ1つ約束事を提示していきます。その約束事を意識して取り組むと、自然とチームの力が引き出され、壁を乗り越えていくことができるように構成しました。
将来Jリーグの監督として活躍する皆さんですから、実技でも全員で素晴らしいチームワークを表現し、最終的には驚くほどの達成感に包まれました。
チームが真に発展していくためには、様々な困難からヒントを得て、「学習する組織」になることが大切だと改めて実感しました。

#S級 #チームビルディング

勝つ組織  書籍紹介2

カバー

重要≠偉い

私はよく、「チームは1つの生命体」だと口にします。生命体ですので、人の身体に例えることも可能です。

チームの中心人物のことをしばしば「心臓」「頭脳」などと呼びますが、そう呼ばれる彼らは「偉い」のでしょうか?決してそんなことはありません。心臓1つを取り出しても、人間としての機能は全く果たせません。つまり、「重要」ではありますが、「偉い」わけではないのです。周囲の臓器や部位と調和してこそ、初めて存在価値が高まるのです。

同じような例をもう1つ。自分の身体で、耳と鼻、どちらが優秀かと張り合うことはないと思います。そんなことがナンセンスだということは誰でもわかります。なぜなら、機能や役割が全く違うからです。どちらも大切なのです。組織にいると、どうしても役割の違いを忘れてしまい、1つの物差しで比較・評価をしたり、張り合ったりしてしまいがちです。
自分と「違う」特徴をもつ仲間を認め、興味を持ち、感謝することから良好なコミュニケーションが始まります。特徴の違う者同士が目標に向かって高度な依存関係(調和)を構築できたとき、素晴らしいパワーを発揮します。(第1章 SUMMERYより

#る勝つ組織 #ビジネス #チームビルディング #スポーツ #コミュニケーション #チームワーク

コンサドーレ札幌の指導に行ってきました

札幌 河合選手神田選手札幌 監督

天皇杯の関係でリーグ戦が中断する8月末、J2優勝&J1昇格に向けて首位をひた走るコンサドーレ札幌の指導のため、北海道に行ってきました。台風10号の接近により、羽田を発つことも危ぶまれましたが、無事に仕事を終え、戻ってくることができました。
宮の沢の練習場は素晴らしい景観で、トレーニングも驚くほど雰囲気が良く、選手・スタッフ全員が躍動していました。私の仕事は、首位独走になりつつある中で残り12節をいかに闘うか、より厳しくなる研究・対策をどう乗り越えるかを選手とともに考え、意識統一していくことでした。ぜひ、納得のいくシーズンを送ってほしいと思います。

写真は四方田監督、マリノスで同じ時間を過ごしたチーム最年長38歳の河合竜二選手、若手有望株の神田夢実選手です。

#Jリーグ #コンサドーレ札幌 #四方田監督 #河合竜二選手 #神田夢実選手

企業研修等の活動報告

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8月下旬、いくつかの研修を担当させていただきましたので、簡単にご報告いたします。
1つ目は、関西電力労働組合様の研修についてです。
入社5年目以内の方々が対象でした。どうしても受け身になりがちな研修ですが、いかに楽しく、そして納得感を高められるか、と考え抜いて準備をしました。「大きな組織を若手から動かすのは無理」と諦めてしまわず、「すぐにでもアクションを起こしたい」という気持ちになっていただけていたら最高です。

2つ目は、相模すぎのこ幼稚園様の研修をご紹介します。昨年に引き続き、今年もお声かけいただき、ありがとうございました。
先生方を取り巻く人間関係(子ども、職員同士、保護者)をうまく融合させ、チームの力を最大化していく方法、コミュニケーションを円滑にする方法について、皆さんと一緒に考えていきました。園舎も先生方も素敵な幼稚園です。

#関西電力 #相模すぎのこ幼稚園 #チームビルディング #研修

横浜FC vs コンサドーレ札幌 

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2016プレシーズンの沖縄キャンプからサポートしているコンサドーレ札幌の試合を観に行きました。1試合消化が少ない中、2位との勝ち点差7で首位独走となりつつある中、悲願達成に向けて再び8月末に指導依頼をいただいております。指導に向けて、今回は事前の情報収集を兼ねての観戦でした。
前節、カズ選手のゴールで接戦を制した横浜FC、連勝中で好調を維持しているチーム同士の対戦でしたが、札幌は6月8日以来2か月ぶりの敗戦となりました。
この結果を悲観することなくを冷静に受け止め、悲願達成に必要なピースを見つけ出し、チームに還元することが私の責務になります。
ケガによる長期離脱で、都内にてリハビリ中の稲本選手も応援に駆け付けました。ベンチには背番号17の千羽鶴も掲げられ、チーム一丸を感じました。

#コンサドーレ札幌 #首位 #稲本潤一

ロアッソ熊本の遠征先を訪問

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7月30日、ヴェルディ戦を翌日に控えたロアッソ熊本が前泊をする都内ホテルを訪ねました。
震災後、選手たちは車中泊やカップ麺生活を送り、チーム活動は一時休止状態。避難所巡りを繰り返し、1度も90分の実戦形式をできないコンディション不良の中でリーグ再開となりました。

ただでさえ過酷な状況にも関わらず、休止中の未消化試合を平日に組み込まれ、身体的にも精神的にも相当きつい状態で、他クラブと比べても大きなビハインドであることは間違いありません。それでも、3試合消化の少ない現段階で一定の順位を保てているのは、選手・スタッフの真の強さです。
開幕前のプレシーズンキャンプ、熊本に指導に行ったときの印象は「強い仲間意識」でした。清川監督も「全員が前を向き、一体感は保てている」と話してくれました。夏本番を迎えるこれから、ますます過酷な状況になりますが、熊本180万県民は、「結果」ではなく、ひたむきに闘う「姿」に感動するはず。勇気を配り続けてほしいと思います。

写真は、清川監督とチーム最年長の藏川選手です。

#ロアッソ熊本 #清川監督 #藏川選手

S級コーチ養成講習会 前期レポート②

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S級レポート前期①では、監督とコーチの役割の違いについて触れました。今回は、「役割」についてさらに踏み込んで考えてみましょう。

私たちは日常的に様々な場面で役割分担をしますが、プロサッカーチームでも同様です。コーチングスタッフには、監督・ヘッドコーチ・コーチ・GKコーチ・フィジカルコーチ・分析担当コーチなどがいます。それに加えて、ドクターやトレーナーなどのメディカルスタッフなどもいて、それぞれが役割分担で仕事をしています。
分担のメリットは、「責任の所在が明確」になり、「専門性が発揮しやすい」点ですが、一方で「分担以外には無関心」にもなりがちで、「分担の境界が仕事の切れ目」になってしまう恐れがあります。
良い監督は、スタッフ全員が専門を発揮し、気持ちよく目標に向かって仕事ができる環境を整えます。そして、専門性の境界によって仕事がぶつ切りにならないよう、上手に流れを生み出します。日の当たらないスタッフにイキイキと職務に当たってもらう、それも監督の仕事です。そして何より、自分と意見の違うスタッフ、自分より専門性の高いスタッフをそばに置く勇気こそ、成功するリーダーの条件だと思います。

#S級ライセンス #監督の仕事 #専門性 #役割分担

S級コーチ養成講習会 前期レポート①

今年も、日本サッカー協会S級講習会で10時間ほどの講義・実技を担当しております。S級は国内最上位の指導者ライセンスであると同時に、「Jリーグ監督」の必須ライセンスでもあるため、A級までとは異なり「監督」としての側面を強調しているのが特徴です。
コーチと監督、一体何が違うのでしょうか?コーチはその語源(長距離バス)のとおり、選手個々を成長させることが1つの大きな役割だと思います。いっぽう、監督は英語でManager(マネージャー)、つまりマネジメントする立場だということが分かります。
そうなると、役割の違いは明確です。コーチは選手の成長を手助けし、監督はチームの舵をとるわけです。もっと簡単に言えば、監督には「決断」と「責任」が伴うのです。
次節に向けて選手選考をじっくりと「決断」することもあれば、勝利を引き寄せるために一瞬で選手交代を「決断」することもあります。そして決断に対しては「責任」を負うという過酷なサイクルです。
Jリーグ監督は、選手・クラブ・スポンサー・サポーター・メディアなど、常に大きな重圧下での決断が連続します。その状況に耐えて良い仕事をするコツは、感謝・謙虚さ・信念を持ち合わせていることではないでしょうか。

#S級ライセンス #監督とコーチ #決断と責任

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